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がんや心臓病、患っている病が原因で大切な方がご逝去されたとき、ご家族がやるべきことをわかりやすくご紹介します。
万が一の心構えをしているというご家族も多いかもしれませんが、いざ容態が悪化するとやはり冷静ではいられず、何をすべきかわからなくなってしまうことも。
持病があってご逝去されたときに起きること、そのときご家族がやるべきことをあらかじめ把握しておきましょう。
後悔のないお見送りをするための、生前のうちにやっておくべき備えもご紹介します。
ご逝去された場所や状況によってやるべきことが異なるため、確認しておきましょう。
ご家族が逝去されたばかりの方は、今すぐ葬儀社への連絡が必要です
持病でご逝去されたときのご葬儀までの流れ
医師が死亡を確認する
ご家族が持病でご逝去されたら、まずは医師が死亡確認を行い、ご家族は死亡診断書を受け取ります。
エンゼルケアと呼ばれるご逝去後の処置が看護師によって行われます。エンゼルケアの内容は病院によって異なりますが、全身を清拭し、おひげ剃り、お顔の表情を整えます。
ご逝去された場所が病院かご自宅かによって、やるべきことが異なります。また、ご逝去時に医師が立ち会っているかどうかによっても対応が変わるため注意します。
病院でご逝去されたら
病院へ入院中にご逝去されたら、医師が死亡確認を行い、死亡診断書を受け取ります。エンゼルケアを施してもらっている間、ご家族は病室の外で待機するのが一般的ですが、ご家族が立ち会うこともできます。退院するときのお着替えを準備しておき、エンゼルケアの際、病院着からお好みの衣服へお着替えをして差し上げると良いでしょう。
ご家族は待機している時間を使って、あらかじめ決めておいた葬儀社に連絡し、ご安置先まで搬送を依頼します。
生前にやっておく準備
病院でご逝去された場合、病院よってはわずか2〜3時間ほどの間に病院から移動しなければなりません。葬儀社を決めないままご臨終を迎えると、ゆっくり葬儀社選びをする時間もなく、さらには悲しみや焦りで冷静な判断も難しい状況に。
すぐに故人様といっしょに移動できるように、葬儀社とご安置場所を生前のうちに決めておきましょう。
とくに持病がある方、お体の調子に不安がある方は、万が一のときに備えて生前のうちに葬儀社を決めておくことをおすすめします。
ご自宅でご逝去されたら
ご自宅で看取ることを前提に在宅医療を続けていて、容体が急変したら、かかりつけの医者を呼びます。
その後残念ながらご臨終を迎えたら、立ち会った医者が死亡確認を行い、死亡診断書が発行されます。
病院やご自宅以外でご逝去されたら
病院以外の場所や、医師が立ち会っていない状況でご逝去された場合は、警察による検死が行われます。
警察を呼び、事件性がないことを確認してもらいます。 検死が行われた場合は、死体検案書が発行されます。
ご搬送・ご安置
葬儀社へご搬送を依頼する
ご家族がご臨終を迎えたら、あらかじめ決めておいた葬儀社へ連絡して搬送を依頼します。
お迎えに来てほしい場所(ご逝去された病院など)と、搬送先つまりご安置する場所を伝えます。
ご自宅でご逝去され、そのままご自宅でご安置される場合も、あらかじめ決めておいた葬儀社へ連絡します。ご搬送の必要はありませんが、担当者を呼び、お体を保全するための処置を施してもらいましょう。
ポイント
病院から紹介された葬儀社は断ることができます。
病院でご逝去されると、病院提携の葬儀社を紹介されることがありますが、誰でも断ることができます。
病院提携の葬儀社は、担当者が常に病院に待機しているため人件費がかかり、葬儀費用が高額になる傾向があります。また、病院の紹介だからといってサービスの品質が保証されているわけでもないため、安易に選んでしまうことは避けましょう。
パンフレットを手渡されることもありますが、サービス内容や価格がご家族様のご予算やお考えに合わない場合は、はっきりとお断りしましょう。
葬儀社を決めていないときは
もし、ご逝去の時点で葬儀社を決めていない場合は、ご搬送のみを依頼することもできます。
「葬儀社をまだ決めていないのに、病院からはすぐに移動しないといけない・・」
そんなときは、まずは搬送のみでも対応している葬儀社に連絡して、「搬送のみお願いします。」と伝えましょう。病院までお迎えに来てもらい、ご安置先までの搬送が完了したら、ひとまずその葬儀社との契約は終了します。そこからあらためて、葬儀の施工をお願いする葬儀社を探しましょう。比較的時間に余裕を持って葬儀社選びができます。もちろん、ご搬送の際にスタッフの対応が良く信頼できると感じたら、その葬儀社にご葬儀まで依頼することもできます。
ご安置
ご安置する場所へ到着したら、お体を保全するための処置を施してもらいます。
ご自宅での安置に必要な準備
ご自宅へ到着するまでに、ご家族はお部屋の準備を整えておきます。
ご安置するお部屋は、次のような環境が整えられるお部屋が良いでしょう。
- 冷房で空調管理ができる
- お布団を敷けるスペースがある(ベッドでも可)
- 僧侶や面会に訪れた方をおもてなししやすい
生前にやっておく準備
お棺をご自宅へ運び入れるためには、充分な広さの入り口や廊下が必要になります。とくにマンションの場合、階段やエレベーター、共用廊下に充分なスペースがあるか注意します。戸建てのご自宅でも、どのお部屋にご安置するべきか相談しておくと安心です。
ご自宅でご安置を検討している方は、生前のうちに葬儀社へ相談し、下見をしてもらいましょう。下見や事前相談は無料で行われるのが一般的です。
ご親族に連絡する
看取りに立ち会わなかったご家族やご親族に連絡します。
ご安置の間、面会を希望された方には故人さまに会っていただきましょう。
ご自宅での安置の場合、僧侶や葬儀社の担当者がいらっしゃる時間を除き、面会していただける時間は比較的自由に決められるのが良い点です。面会に訪れるご親族のご予定を聞き、ご自宅へお越しいただきましょう。
ご安置専用の施設でのご安置の場合は、その施設の規則に従って面会することとなります。面会時間が決まっていれば、面会を希望されたご親族と時間を決めて、ご家族立会のもと会っていただきます。そもそも面会ができない安置施設もあるため、安置施設を選ぶときには葬儀社に確認しておきましょう。
菩提寺に連絡する
菩提寺があるご家族様は、菩提寺にも連絡し、ご逝去されたことをお伝えします。ご葬儀の日程は、僧侶のご予定によっても決まるため、直近のご予定を伺っておきます。
お寺とのお付き合いがないご家族は、葬儀社を通して僧侶を紹介してもらうことができます。葬儀社へ相談しましょう。
ご葬儀の準備
葬儀社とのお打ち合わせ
ご葬儀の内容について、葬儀社の担当者と打ち合わせを行います。
ご葬儀の日程、斎場、火葬場、ご葬儀のスタイルや、ご葬儀にお呼びする方などをひとつずつ決めていきましょう。
このとき、打ち合わせは長時間に及ぶこともありますが、生前のうちに決めておけることをあらかじめ決めておくと、打ち合わせでの負担が軽くなります。
ご葬儀の日程や場所の連絡
ご葬儀の日程や場所が決まったら、ご葬儀にお呼びする方々に連絡します。
生前にやっておく準備
もしものときに備えて、どんなお見送りにしたいかを生前のうちに考えておくことをおすすめします。
ご家族と話し合ったり、可能ならご本人の希望を聞いておきます。
ご家族が闘病中だと、もしものときのことを話し合うのは難しいと感じるかもしれません。しかし、話し合っておかなかったばかりに、ご逝去後に後悔される方がたくさんいらっしゃいます。
体調が悪化するほど、話し合いづらくなることが考えられるため、できるだけ早めにご家族みなさんで意見交換をしておくと、後悔のないお見送りができるでしょう。
そしてご家族やご本人の希望を、葬儀社に伝えて相談しておくと良いでしょう。
ご納棺
お通夜の当日、ご家族の立ち会いのもと、葬儀社の担当者が故人様をお棺に納めます。
長期の入院生活で、最期はお風呂に入ることができなかった場合は、お着替えの前にお体をお湯で拭き清める湯灌(ゆかん)を希望するのもおすすめです。
専用のシャワーを使ってお体を洗い清めるシャワー湯灌は、生前のお風呂のようにさっぱり綺麗にしてさしあげることができます。
また、闘病でお顔が痩せてしまっていても、納棺士によるメイクを依頼することで、お元気だったころの表情に近づけることができます。メイクは女性だけでなく男性でも希望される方も多くいらっしゃいます。
このほか、故人様のお気に入りだったお洋服にお着せ替えすることで、参列された皆様に生前と変わらないお姿で面会し、偲んでいただくことができます。
ご本人のため、ご家族のために、もしもの備えを
ご家族みなさんで病に立ち向かっている最中に、旅立ちの準備をするなんて気がひける・・。
そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、生前に準備をしていなかったばかりに、ご本人の希望がわからず葬儀内容に迷った、葬儀費用が高額になった、親族でトラブルになった・・そんな後悔の残るお見送りになってしまうケースが実際に起きています。
現在では、持病がなくても、旅立ちの準備はとても一般的になりました。
大切な方のため、ご家族みなさんのためにも、もしもの備えをしておくことが大切です。
まずは、ご葬儀の内容や費用について、じっくりと生前相談をすることからはじめましょう。